JMT 340kmの終点、Mt. Whitney 4418m 山頂の避難シェルター
一歩、また一歩を、ゆっくりでいい、続けるんだ。 しんどいかもしれない。何回も立ち止まるかもしれない。 だけれどね、その道の終わりに、君は必ずたどり着く。 頂(いただき)のない山なんてないのだから。 目の前の頂きしか見えない、そのことを不安に思わなくて良いんだ。 その道は険しいけれど、一筋の希望だ。 最後の一歩を登り終えた。 さて、どんな景色が待っているのだろう。 目を瞠る景色が待っているはずだ。 そして横には、その道中で出会った仲間がいる。 歓喜の抱擁。やりきった。 僕は自分の足でここまで来たのだ。 助けられたりもした。長い道のりだった。 果てしなく感じたが、一瞬のようにも感じる。 辺りを見回す。 ゆっくりと、じっくりと味わう。 この経験は誰かの糧にもなるだろう。 微生物の時代から渡されてきたバトンが、 今この手にあるのを感じる。 ふと眺めたその先に、美しい山を見つけた。 今度はあそこに登りたい。そう思った。 つらかったことなんか忘れて、次の行き先を決めた。 だけれどまずは、麓に下りよう。 そして温かいスープを飲み、いやコーヒーでもいいな、 この旅の思い出を、仲間と語り合おうじゃないか。